「仇も恨も是まで是まで（あだもうらみもこれまでこれまで）」

お昼頃、取材が一つあって、それをやり終えた後で静岡へ。
今日（７／２７）は、「リビング静岡」８／１号が刷り上がる日。
編集部に取りに行き、取材先や関係者に発送手配をした。

せっかく、静岡まで来たので、見なくてはならぬ映画を観よう。

「原田芳雄」主演、「大鹿村騒動記」。映画館は、静活「ミラノ１」。

先日、試写会に車いすで登場した原田芳雄さんに絶句。
苦しいことになっている…、と感じた２日後、訃報を聞いた。
その日の原田さんは、面立ちが変わるほど、げっそりと痩せていて、
「眼光が弱々しかった」と語っている人もいたけれど、
ぱらぽんは、むしろ眼光が鋭くなった、と感じた。
いろいろなことを受け入れて、その先の世界を見抜く眼差し。
原田さんの眼差しは、意思そのものだった。
それはすなわち、遺志であるように感じた。

娘さんが押す車いすに座り、話すことができないと、
石橋蓮司さんがメッセージを代読された。
あの状態で、ステージに立つことは、普通ならばしないだろう。
それを敢えてしたということは、
この映画を少しでも多くの人に観てもらいたいと思ったか？
この機会が、メディアにでる最後かもしれないことを自覚されていて、
全国のファンにあいさつをしたかったのか？
いずれにしても、自分が壇上に立つことによって、
観てくれる人が増えることを確信していたように思われてならない。

少なくとも、ぱらぽんは、この映画は映画館で観なくては…、と思った。
「原田芳雄」にスクリーン上でお別れをせねば…、と思った。
さらに主題歌は、故「忌野清志郎」の「太陽の当たる場所」なのだから…。

映画館へ向かうとき、ステキなご夫婦と合った。
和ん和んご夫妻だった。
「今日は、デートなの？」
「『大鹿村騒動記』を観てきたのよ！」
どうして、こう繋がるのでしょう！？
「次は、１５：００からだよ」
ちょうど１０分前。
これはもう、神様が、今から観なさいと言っているんだね！

観ました。

この映画、なぜなのか！？
入場料が１０００円なんですね。
パンフレット（６００円）も買いました。
売り切れているところ続出なんですってね。
静活「ミラノ１」には、ありましたよ。

今年の秋には、取り壊されるらしい静活「ミラノ」。
「大鹿村騒動記」を観るのには、大きくて新しいシネコンではなくて、
レトロな雰囲気で、ピッタリな映画館でしたよ。

さて、歌舞伎の演目をもう一度おさらいしてから、もう一回観たいな～。
「藤枝シネ・プレーゴ」さん！
秋になってからでもいいので、掛けてくださいな！！

コメント 2

同じ目的だったのがうれしい遭遇でしたね。

大人のしみじみとしたおかしみのある、いい映画でした。

十月第三日曜の大鹿歌舞伎を観に行きたいですね。

『六千両後日文章 重忠館の段』は、大鹿歌舞伎独自の演目で、大鹿村のサイトに説明がありましたが、内容が複雑で(?_?)・・・。
ただいま勉強中です。

エンディンで忌野清志郎の「太陽の当たる場所」が流れた途端、原田芳雄さんの魂と映画の感動が、ほわっとした白い雲に包まれて空に昇っていくような気持ちになりました。
この選曲、あっぱれ！
by 和ん和ん (2011-07-30 18:49) 

和ん和んさん、今年の秋の「大鹿大歌舞伎」は、
すごい人出になるでしょうね。
また、お勉強の成果を披露してくださいね。

このごろは、こういう映画が好きかも…。
なるべく映画を観に行こうと思っています。
by ぱらぽん (2011-07-31 00:30)